FFヒーターはガソリン車にも付く|燃料の引き方と付けられる車種

こんにちは、86GARAGEのあるじです。今日は「FFヒーターは、自分の車にも後付けできるのか」というお話をします。
最近このご相談が増えています。そして、いちばん多い思い込みがこれです。
「うちはガソリン車だから、FFヒーターは無理ですよね」
無理ではありません。軽油の車にも、ガソリンの車にも、どちらにも取り付けできます。まずそこからお話しします。
FFヒーターとは、どういう暖房なのか
FFヒーターは、少量の燃料を燃やして温風を出すf暖房です。エンジンを切ったままでも使えます。
車内の空気を汚しません
「FF」は、燃焼に使う空気を車の外から取り込み、燃えたあとの排気も車の外へ出す、という意味です。燃焼している部屋と、暖まる部屋が分かれています。
だから車内に排気が出てきません。窓を閉め切ったまま、朝まで使えます。ここがカセットガスのストーブなどと決定的に違うところです。
結露が起きにくいのも、同じ理由です
燃焼したガスが車内に出ないということは、水蒸気も車内に出ないということです。冬の車中泊で窓がびしょびしょになるのは、湿気の行き場がないからです。FFヒーターは乾いた温風を出すので、この点でも扱いやすくなります。

どれくらい暖かいのか。「部分」ではなく「車内全体」です
ここが、他の暖房ともっとも違うところです。
- 電気ヒーター:目の前が、ほわっと暖かくなります
- 電気毛布:布団の中、体が面している部分だけが暖かくなります
- FFヒーター:車内全体が暖かくなります

暖を取る道具ではなく、部屋そのものを暖める暖房だとお考えください。軽バンはもちろん、乗用車ベースのバンや、キャンピングカーのような広い車内でも暖まります。
そのぶん、断熱の施工は基礎としてやっておいてください。せっかく暖めた空気が、鉄板からどんどん逃げていきます。断熱ができている車なら、真冬でも車内で半袖で過ごせるところまで上がります。
キャンピングカーで冬に出かけるなら、FFヒーターは欠かせない装備です。
石油ヒーターを車内に置くのとは、何が違うのか
冬の車中泊で、石油ヒーターを車内に持ち込む方もいらっしゃいます。暖かさだけを見れば同じように思えますが、車の中に置くとなると事情が変わります。
- 場所を取ります:本体を床に置くので、そのぶん車内が狭くなります
- 転倒したときが危険です:倒れると、タンクの燃料がこぼれます
FFヒーターは、この2つがありません。
- 本体がコンパクトです:座席の下や家具の中など、見えないところに収まります
- 倒れる燃料タンクが車内にありません:燃料は車両側から取れるので、車内に置くものがありません
車に備え付ける暖房として見たとき、FFヒーターに勝るものはありません。


FFヒーターを動かすのに必要なものは、2つだけです
FFヒーターは、次の2つがそろって初めて動きます。
- ① 12Vの電源
- ② 燃料(ガソリン または 軽油)
① 12Vの電源
ふつうはサブバッテリーシステムから取ります。すでに車中泊用の電源を積んでいる方は、そこから使えます。
ポータブル電源から使うこともできます。ただし、ここに注意点があります。
ポータブル電源に直接つないではいけません。間に専用のシステムをかませる必要があります。直結してしまうと、ポータブル電源そのものが壊れる危険があります。
「ポタ電があるから大丈夫」と思われている方が多いのですが、つなぎ方を間違えると高価なポータブル電源を1台だめにします。ここはご相談ください。
なお、すでにサブバッテリーを積んでいて容量が足りるか不安な方は、こちらもあわせてお読みください。
サブバッテリーの増設は、いつまでならできるのか|年数ではなく使い方で決まる
② 燃料(ガソリン または 軽油)
FFヒーター本体には、ガソリンタイプと軽油タイプの2種類があります。お車の燃料に合わせて選びます。
この燃料を燃やして、先ほどの12V電源で送風し、車内を暖めるという仕組みです。
「ガソリン車だから無理」と言われた方へ
ここがこの記事でいちばんお伝えしたいところです。
ガソリンタイプまで取り付けているのが、86GARAGEです
FFヒーターというと軽油のイメージが強く、ガソリン車のオーナー様が最初から諦めてしまっていることがよくあります。
実際のところ、軽油タイプを扱っている業者さんは多いのですが、ガソリンタイプの取り付けまで対応しているところは多くありません。
86GARAGEでは、軽油の車両にもガソリンの車両にも取り付けています。お持ちの車がどちらであっても、まずはご相談ください。
また、FFヒーターの機種にはグレードによる価格帯の違いがあります。お手頃な価格帯の機種までご用意していますので、そちらの取り付けにも対応しています。「本体が高そうだから」という理由で諦める必要もありません。
燃料をどこから引くか。方法は2通りあります
次に多いご質問がこれです。「燃料は、どうやってヒーターまで持っていくのですか」
やり方は2通りあります。そして、どちらを選ぶかで、お受けできる車種が変わります。
① 車内に燃料タンクを置く方法
携行缶のような、燃料が漏れない容器を車内に設置して固定します。転倒防止をしっかりしたうえで、そこにガソリンまたは軽油を補充し、そこからFFヒーターへ供給します。
- 車両側に手を入れません:車の燃料タンクをさわらずに済みます
- 車種を選びません:軽自動車・軽バンを含め、幅広い車にご対応できます
- 置き場所が必要です:タンクのぶん、荷室のスペースを使います
- 補充の手間があります:別で燃料を用意して、こちらに入れることになります
② 車両の燃料タンクから引く方法
車についている燃料タンクに加工をし、ホースをつないで、FFヒーターまで燃料を運びます。ふだんガソリンスタンドで入れている燃料を、そのまま暖房に使うということです。
- 荷室が減りません:暖房用のタンクを置くスペースを取られません
- 給油が1か所で済みます:いつもどおり給油するだけです。別の燃料を買い足す手間がありません
- 積み忘れがありません:出発前に燃料を用意する、という段取りが要りません
車中泊の装備は、増えるほど荷室が狭くなります。暖房のために床面積を1つも使わないのは、実際に使い始めてから効いてくる部分です。
「燃料がなくなって、走れなくなりませんか」
これは必ず聞かれます。ご心配はいりません。
ホースを燃料タンクの底まで入れてしまうと、FFヒーターを使い続けたときに燃料が空になってしまいます。ですので86GARAGEでは、最低でも燃料タンクの5分の1が残る長さでホースを取り付けています。
一晩、二晩つけっぱなしにしても、翌朝エンジンがかからない、移動できない、という状態にはなりません。
車がしっかり走行できること。これを第一優先にして取り付けています。暖房のために足を奪われては、本末転倒だからです。

⚠️ ②はご自分で作業しないでください。車両の燃料タンクに加工をする作業です。専門的な知識と、取り付けた経験のある人間が施工する必要があります。知識のないまま手を出すと、非常に危険です。
「うちの車には付けられますか」というご質問について
ここがいちばん多いご質問です。順番にお答えします。
これまでに取り付けた車種
- 軽バン
- ハイエース
- キャラバン
- デュカト


ガソリンの車両も、軽油の車両も、どちらも実績があります。
車両の燃料タンクから引く施工は、ハイエースとキャラバンが中心です
車両の燃料タンクに加工をする施工は、ハイエースとキャラバンを中心にお受けしています。
この2車種は車中泊カスタムでの施工台数が多く、車内のどこに本体を置き、どのルートで燃料と排気を通すかの判断が積み上がっています。同じ車種を繰り返し触っているかどうかは、仕上がりに出ます。
それ以外のお車は、一度ご相談ください
「うちはハイエースじゃないから無理だ」と決めてしまわないでください。
車両の燃料タンクから引く方法が難しいお車でも、車内に燃料タンクを設置する方法があります。さらに、次にご紹介する取り外しできるFFヒーターという選択肢もあります。
お車の種類と使い方を伺えば、どの方法が向いているかをこちらからご提案できます。まずは聞いてみてください。
キャラバンの実例は、別の記事で2台ぶん詳しく書いています。ガソリン車と軽油の車、どちらもあります。
キャラバンに、FFヒーターは付くのか|ガソリン車も軽油車も、2台の実例
冬だけ付けて、春に外す。取り外しできるFFヒーターもあります
意外と知られていないのですが、取り外しできるFFヒーターという選択肢があります。
冬に向けて取り付けて、暖かくなったら取り外す。そういう使い方ができます。
軽自動車・軽バン・軽キャンのように、年中ヒーターを置いておく余裕がないお車には、この方法が向いています。
- 夏のあいだ、荷室が広く使えます:使わない季節は外しておけます
- 車内を常時占領しません:狭い車ほど、この差は大きくなります
86GARAGEの自社のエブリィワゴンも、この取り外しできる仕様にしています。
「軽だから諦めていた」という方は、この方法でFFヒーターの暖かさを味わえます。
12Vエアコンと、どちらを先に付けるか
「夏はエアコン、冬はヒーター。どちらから手を付けるべきですか」というご相談もよくいただきます。
答えは「いつ、どこで車中泊をするか」で変わります。夏に山や海へ出かける方と、冬にスキー場へ通う方では、優先順位が逆になります。
両方を将来付けるつもりなら、最初の設計の段階で両方の場所を決めておくほうが、あとで楽になります。先に片方を付けてしまうと、もう片方の置き場所が残っていない、ということが起こります。
また、FFヒーターも12Vエアコンも12Vの電源を使います。サブバッテリーをどれくらい積むかは、両方を見てから決めたほうが失敗しません。
12Vエアコンの電源の考え方は、こちらにまとめています。
ハイエースの12Vエアコン|「途中で止まる」不安への現実的な答え
そのエアコン、暖房は付いていますか。
壁付けタイプと天井吊り下げタイプの12Vエアコンは、できることが冷房と送風の2つだけです。暖房が付いているのはルーフエアコンのほうです。どちらを先に付けるかの答えは、いま付いている(これから付ける)エアコンのタイプで変わります。
エアコンとFFヒーター、冬にどちらを選ぶのかを整理しました。
12Vエアコンだけで冬は越せるのか|壁付けとルーフの違い、雪の日に止まる理由
正直に言うと、車を見ないと決められないこともあります
FFヒーターは、本体の置き場所、燃料の引き方、排気の出し方の3つを同時に決める必要があります。どれか1つでも無理があると、取り付けるべきではありません。
すでに家具が入っている車両、床を上げている車両、荷室をフルに使っている車両では、選べる場所が限られます。お車の状態を伺ったうえで、できること・できないことを正直にお伝えします。
費用や施工期間も、車両の状態と選ぶ機種によって変わります。一律の金額をお出ししていないのは、1台ずつ違うからです。お見積りは無料です。

相談のときに教えていただきたいこと
- 車種と年式:どのお車でも構いません。車種と、分かれば型式
- 燃料が軽油かガソリンか:どちらでも大丈夫ですが、選ぶ機種が変わります
- 車内の写真:後ろのドアを開けて、奥まで写るように1枚
- いまの電源:サブバッテリーを積んでいるか、ポータブル電源か、これからか
- いまの使い方:週末だけなのか、長期の旅なのか、何人で寝るのか
写真はスマホで撮ったもので十分です。この5つがあれば、付けられるかどうか、どのあたりに置くことになるかまで、かなりお答えできます。
よくあるご質問
ガソリン車にも本当に付けられますか?
はい、付けられます。FFヒーター本体にガソリンタイプと軽油タイプの2種類があり、86GARAGEはどちらも取り付けています。「軽油の車じゃないと無理」と思い込んで諦めている方が多いので、まずご相談ください。
動かすのに何が必要ですか?
12Vの電源と、燃料(ガソリンまたは軽油)の2つです。電源はサブバッテリーシステムから取るのが一般的です。
ポータブル電源でも使えますか?
使えますが、直接つながないでください。間に専用のシステムをかませる必要があります。直結するとポータブル電源が壊れる危険があります。取り付けのときに、あわせてご案内しています。
燃料は別に用意するのですか?
引き方によります。車両の燃料タンクから引く場合は、ふだんの給油だけで使えます。車内にタンクを置く場合は、そちらに燃料を補充していただきます。
ハイエース・キャラバン以外でも付けられますか?
一度ご相談ください。これまでに軽バン・ハイエース・キャラバン・デュカトへの取り付け実績があります。車両の燃料タンクから引く施工はハイエースとキャラバンが中心ですが、車内に燃料タンクを設置する方法や、取り外しできるFFヒーターという選択肢もあります。お車に合う方法をご提案します。
軽自動車・軽バンでも付けられますか?
はい。車内に燃料タンクを設置する方法か、取り外しできるFFヒーターであれば対応できます。冬に取り付けて暖かくなったら外すという使い方ができるので、荷室の狭いお車には向いています。
燃料がなくなって、車が走れなくなりませんか?
なりません。最低でも燃料タンクの5分の1が残る長さでホースを取り付けています。一晩・二晩つけっぱなしにしても、翌朝エンジンがかからないということにはなりません。車が走行できることを第一優先にして施工しています。
エンジンを切ったまま使えますか?
はい、使えます。エンジンを切った状態で朝まで使えるのがFFヒーターの利点です。
車内の空気は汚れませんか?
燃焼に使う空気を車外から取り、排気も車外へ出す仕組みです。燃焼ガスが車内に出ないため、窓を閉めたまま使えます。
結露はどうなりますか?
燃焼ガスが車内に出ないということは、水蒸気も出ないということです。乾いた温風なので、湿気の面では扱いやすくなります。ただし人の呼気や調理による湿気はありますので、換気はしてください。
断熱をしていない車でも暖かくなりますか?
暖かくはなりますが、暖めた空気が逃げていきます。断熱をしてある車のほうが、同じヒーターでもはるかに暖まります。冬に本気で使うなら、断熱とセットでお考えください。
すでに内装が入っている車でも付けられますか?
車両の状態によります。本体の置き場所、燃料の引き方、排気の出し方の3つが成立すれば可能です。難しい場合は、その理由も含めて正直にお伝えします。
費用はどのくらいですか?
車両の状態と選ぶ機種によって変わるため、1台ずつお見積りしています。お見積りは無料です。お車の状態を伺ったうえでご案内します。
冬が来る前に、考えておいてください
夏のエアコンと違い、冬の寒さは「なんとか我慢できる」と後回しにされがちです。ですが、寒くて眠れない夜を一度でも過ごすと、次の車中泊に行く気持ちが削がれます。
そして、寒くなってから動き出すと、施工の予約が取りにくくなります。シーズン前のいまが、いちばん動きやすい時期です。
86GARAGEは岐阜県で車中泊カスタムを手がけています。エアコン・電装・断熱・家具製作までまとめてご依頼いただけるので、ヒーターだけでなく、冬の車中泊全体の設計としてご相談いただけます。
これまでの施工は施工事例からご覧いただけます。

