上段が施工前・下段が施工後です。
こんにちは、86GARAGEのあるじです。今日は、納車されたばかりの新車のハイエースに、ルーフエアコンとFFヒーターだけを先に取り付けた1台をご紹介します。
内装は、これからお客様ご自身が作られます。断熱も、床も、家具も。そのための下準備として、空調だけをお預かりしました。
「車中泊仕様は自分で作りたい。でも、どこまでを自分でやれるのか分からない」という方に読んでいただきたい内容です。
- ルーフエアコン(室外機・室内機とも天井の外側。車体の下は使いません)
- FFヒーター(軽油/車両の燃料タンクから/排気サイレンサーつき)
- お車:ハイエース 標準ボディ・新車(内装は何も入っていない状態)
- お預かりから引き渡しまで:1週間
- 断熱・内張り・家具・サブバッテリーシステム:お客様ご自身
お預かりしたお車|納車されたばかりの、新車のハイエース

ハイエースの標準ボディ。新車です。車内には、まだ何も入っていません。純正の内装のまま、床も壁もむき出しの状態でお預かりしました。
この「何も入っていない」というのが、今回いちばん効いています。
架装済みのキャンピングカーや、すでに内装を作り込んだお車の場合、エアコンを付けるには家具をどけたり、加工したり、配管を通す道を新しく作ったりする必要があります。そのぶん日数も費用も伸びます。何も入っていない車は、配管も配線も、通したいところへまっすぐ通せます。

ご相談の内容|内装は自分で作る。でも空調は、先に
お客様のご希望は、はっきりしていました。
天井をのぞく制振・断熱・床貼りから内張り、家具まで、ご自身で作られる。そのうえで、エアコンとFFヒーターだけを先に入れておきたい、というご相談でした。
車中泊の車を自分で作る方は、年々増えています。ただ、全部をひとりでやろうとすると、どこかで止まります。止まる場所はたいてい決まっていて、電気と、穴を開ける工事です。
このお客様は、そこを最初から切り分けておられました。自分でやる部分と、任せる部分を、作り始める前に決めていた。だから一度の預かりで済んでいます。
ルーフエアコンを、天井に

今回選んだのはルーフエアコンです。室外機も室内機も、天井の外側に付きます。
壁付けタイプや天井吊り下げタイプは、室外機を車体の下に設置します。そのため、スペアタイヤの位置によっては取り付けできないことがあります。ルーフエアコンは車体の下を使わないので、スペアタイヤをそのまま残せます。
もうひとつ、ルーフエアコンには冷房・送風に加えて暖房があります。壁付けタイプと天井吊り下げタイプは冷房と送風の2機能で、暖房はありません。一年を通して使いたいというご希望に、ここが合いました。
注意していただく点もあります。取り付け後、車体から15〜22cmほど高くなります(車両と製品によって幅があります)。立体駐車場や、高さ制限のある場所を使われる方は、先に確認が必要です。
本体には重量があるため、取り付けは必ず2人以上で行っています。天井に載せる位置を決めたら、そこから室内側へ配管と配線を通します。この穴あけと配管こそ、壁や天井を閉じる前にしかできない工事です。



FFヒーターの燃料を、車両のタンクから
FFヒーターは軽油のタイプを、車両の燃料タンクから直接引く方式で取り付けました。
燃料の引き方は2通りあります。ひとつは車内に携行缶などの燃料タンクを設置・固定して、そこから引く方法。もうひとつが今回の、車両の燃料タンクに加工をしてホースで引く方法です。
車内にタンクを置かなくて済むので、車内が広く使えます。給油のたびにFFヒーターの燃料も一緒に入ることになり、補充の手間もありません。
ただし、燃料タンクへの加工が必要になるため、専門の知識と施工経験がないと非常に危険です。ここは、ご自身でやられないほうがいい工事です。
ホースをタンクの底まで入れてしまえば、たしかに空になります。そこで、最低でも燃料タンクの5分の1が残る長さで取り付けています。一晩、二晩つけっぱなしにしても、エンジンがかからなくなることはありません。車が走れることを第一優先にして取り付けています。
今回は排気サイレンサーも付けました。吸気と排気のホースは車体の下へ出ます。


サブバッテリーだけは、本来おすすめしません
ここは、同じように「自分で作りたい」とお考えの方に、必ず読んでいただきたいところです。
今回のお客様は、電気の資格をお持ちの方でした。そのため、サブバッテリーシステムはご自身で組まれます。これは、どちらかといえば例外です。
12Vエアコンの定格は、およそ50Aです。12V換算でおよそ600W。車内が落ち着いてくると250〜400W程度まで下がりますが、動き出しはこの数字が流れます。FFヒーターも、通常の運転中は落ち着いていますが、点火のときに15Aや20Aを超える電流が流れることがあります。
こうした出力の高い機器をサブバッテリーにつなぐときは、使う容量に合わせて配線の太さを決め、ヒューズの容量を決め、システム全体の電気の容量を計算したうえで組む必要があります。配線が細いと、そこが熱を持ちます。
内装や家具は、気に入らなければ作り直せます。電気は、やり直しが効きにくいうえに、間違えたときの危険が違います。
そのため、電気に詳しい方でなければ、サブバッテリーシステムまでは、エアコン・FFヒーターと一緒にお任せいただくことをおすすめします。「家具は自分で作るけれど、電装は任せる」という受け方を、86GARAGEではふだんからしています。
塗装の順番まで、決める必要がありました
このお車は、86GARAGEにお越しになる前に、下回りの防錆塗装を受けておられました。
ここで一度、順番の相談をしています。FFヒーターは吸気と排気のホースが車体の下に出ます。先に取り付けてしまうと、塗装の邪魔になる恐れがありました。
そこで、防錆塗装を先に済ませていただき、そのあとでお預かりする形にしました。塗装の仕上がりが先、空調があと。この順番です。
順番というのは、空調と内装のあいだだけの話ではありません。防錆塗装、セキュリティ、断熱、電装、家具。どれを先にやるかで、やり直しが出るかどうかが変わります。何を入れる予定なのかを最初に全部並べておくと、こうした調整ができます。
引き渡しのとき

お預かりから1週間でお引き渡しとなりました。
車内は、まだ何もありません。天井にルーフエアコンの室内機があり、FFヒーターが据わっている。それだけの状態です。
ここから先は、お客様の時間です。制振をして、断熱を入れて、床を貼って、壁を閉じて、家具を作る。その全部を、空調が付いた状態の寸法に合わせて作っていけます。
引き渡しのときには、12Vエアコンを長く使っていただくための注意点もお伝えしています。室外機の固定箇所を定期的に確認すること、配管の結露、ドレンホースと駐車時の傾きのこと。取り付けて終わりではなく、使い続けるためのお話です。
86GARAGEでは、施工後のアフターメンテナンスも受け付けています。
自分で内装を作る場合の順番や、どこまでを任せたほうがいいのかはこちらの記事で詳しく書いています。
お車の状態や、やりたいことによって、ご提案できる形は変わります。「ここまでは自分でやりたい」というご希望も、遠慮なくお聞かせください。一度お問い合わせいただければ、順番から一緒に考えます。
12Vエアコン取付 よくある質問
Q. 12Vエアコンは後付けでも取り付け可能ですか?
はい、可能です。車中泊DIYやキャンピングカーの内装車両でも、車両情報をお知らせいただければ取り付け可能な場所を考えてご提案します。まずはお気軽にご相談ください。
Q. どんな車両でも取り付けできますか?
いいえ、すべての車両に対応できるわけではありません。室外機を取り付けられるスペースがない車両はお断りとなります。また、スペアタイヤが車内に設置されている車両も対応不可となる場合があります。取り付け可否は車両情報をいただいた上でご案内します。
Q. バッテリーがありませんが12Vエアコンは使えますか?
エアコンの稼働には電力供給先が必要です。サブバッテリーシステムの構築、またはポータブル電源を使ったシステムのどちらかが必要となります。どちらが適しているかはご使用環境に合わせてご提案します。
Q. サブバッテリーシステムは絶対に必要ですか?
いいえ。ポータブル電源を使ったシステム構築でも問題なくエアコンを稼働させることができます。設置スペースや予算に合わせてご提案しますのでご相談ください。
Q. サブバッテリーはどのくらいの容量が必要ですか?
最低でも200Ahはあると安心です。使用時間や他の電装品との兼ね合いによって必要容量は変わりますので、使い方をヒアリングした上で最適な容量をご提案します。
Q. 12Vエアコンを自分で取り付けることはできますか?
専門的な工具と知識があれば可能です。ただし、製品を購入してDIYに挑戦された多くの方が施工途中でトラブルに遭いご連絡いただくケースが多くあります。気軽な気持ちで取り掛かると思わぬ危険が伴う作業ですので、十分にご理解の上で挑戦してください。
Q. 床下収納がある車両でも取り付けできますか?
はい、床下収納がある車両でも取り付け可能です。車両の状態に合わせた取り付け方法をご提案します。
86GARAGEの電装・サブバッテリーシステム構築について
お客様の使い方・用途をヒアリングして、最適な電装システムを設計・構築します。
対応できる電装メニュー
- サブバッテリー新規構築:リチウムイオン100Ah〜900Ahまで対応
- 鉛→リチウム切り替え・容量UP:既存システムのグレードアップも可能
- 走行充電・外部電源・インバーター・外部充電:充電環境を整えます
- ソーラーパネル・FFヒーター・換気ファン取付:車中泊を快適にする追加装備も対応
- ポータブル電源との組み合わせ:バッテリーとポタ電を使い分ける活用法も提案
こんな方のご相談をお待ちしています
- 「日本一周・長期旅行でも電欠せず快適に過ごしたい」
- 「夏はエアコン、冬はFFヒーターをしっかり使いたい」
- 「ポータブル電源だけで車内全体を管理できるようにしたい」
- 「ペットと一緒に車中泊を楽しみたい」
まずはお気軽にご相談ください。
















